デイリーレポート(2023年1月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京朝方に日銀が大規模緩和の副作用点検を行うとの観測記事が出て、ドル円は131円台半ばまで押す動きで始まり、その後欧州市場までは一進一退のもみあいとなっていました。

海外市場に入り改めて18日の日銀会合に向けて緩和縮小議論が行われるのではとの思惑が強まり130円台後半でNY市場入り。米国CPIは予想通りではあったものの6.5%にまで低下したことを受け米金利が低下。為替市場ではドル円を中心にドル売りが強まり、ドル円は128.86レベルと昨年6月以来の水準を見て安値引けとなっています。

ユーロドルはNY市場までは小動きでしたが、米国CPIを受けたドル売りの動きから1.0867レベルまで上昇し高値引けとなりました。ただ、ユーロ円での売りも強く140円の大台直近まで下げたことから、ユーロドルの値幅はドル円に比べると限定的なものとなっていました。

昨年12月20日の日銀会合での緩和縮小の動きは基本的に後戻りすることがなく、2023年は引き締めへの転換も視野に入れることとなりますので、2021年初から始まった円安は昨年10月で終わったと見るべきと思われます。大相場においてはアベノミクス相場でも安値から50円上げて半値押しという動きを示しましたので、今回も約50円上げての半値押しと考えると127円台が視野に入ります。

18日まではドル円を中心としたドル売りの流れは継続しやすいと見ていた方がよいでしょう。本日も基本は円高の流れを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  128.30〜129.50
 ユーロ  1.0800〜1.0890
 ユーロ円 139.30〜140.40



配信日:2023年1月13日