デイリーレポート(2023年1月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

ドル円は東京市場休場のフラッシュクラッシュこそ無かったものの、東京昼過ぎに一時129.50レベルと130円の大台を割り込む展開となりました。これは昨年末の日経新聞の1月日銀会合での更なる緩和修正観測記事を受けての円買いでした。ただ、短期筋中心の仕掛けだったようですぐに買い戻された後は、ユーロドルの下げに引っ張られ131円台まで反発、ただ上値は重く130円台後半でもみあいのままNY市場は引けています。

ユーロドルは欧州市場までは動かず、欧州市場入りとともにアジア時間の安値を割り込むとストップオーダーも巻き込みながら1.0519レベルの安値をつけました。その後は底固めに入り1.05台半ばを中心としたもみあいとなっていました。

ドル円は12月20日の日銀会合前と後とで完全に流れが変わったと言えますが、これまでは日銀だけが大規模緩和継続という見方から、日銀もついに緩和縮小へとなると次は引き締めに転じるのはいつなのか、いつマイナス金利をやめるのかと市場参加者は先取りして動きたがるものです。まだ日銀のテーマは最近のものだけに、しばらくはドル円は戻り売りが出やすい流れです。

ユーロドルはテクニカルに下げた面も大きかったように思いますが、為替市場では急速に円買いに目が向かい始めたことで、逆にこれまでユーロを買っていた向きのポジション調整も出てきているように思います。年始は経済指標も多くまだまだ動きが出そうですが、基本は円買いを中心にシナリオを考えることとなり、ユーロの場合はユーロ円の売りがキーとなりそうです。

本日は上記のシナリオをベースに、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  129.75〜131.25
 ユーロ  1.0520〜1.0590
 ユーロ円 137.30〜138.50



配信日:2023年1月4日