デイリーレポート(2022年11月25日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日NY市場のドル売りの流れを受けてドル売りが先行、後場には若干の買い戻しも見られましたが、欧州市場全場にはドル売り再開となり138.04レベルの安値をつけました。その後は米国が感謝祭で休場となることもあって、138円台半ばまで緩やかなポジション調整が入っての引けとなりました。

ユーロドルもドルの動きとしてはドル円同様でしたが、ユーロ高値をつけたのは東京昼過ぎの1.0449レベル。欧州市場では1.0382レベルまで下げていましたが、NY時間にシュナーベルECB理事が利上げ減速余地は限定的とタカ派な発言をしたことで切り返し、1.04台前半に戻した後はもみあいのまま引けました。

前日からのドル安の流れが続く中、米国が休場で全体的に流動性が低下気味だったことから、ドルの上値が重たい地合いが続きます。米国は取引所が短縮取引の週末となり、ほぼ連休気分ですから本日も流動性は低いままの状態です。そうした中で米金利(10年債利回り)は昨夜時点でも一段と下げる動きを見せていて、最近の水準を割り込み10月上旬の水準へと押してきました。

ポジション調整のドル売りが週末に向けても出やすい地合いは続きますが、昨日の海外市場と同様で本日も流動性は低く、思わぬ振れには注意が必要です。基本は戻り売りを考えますが、ドル円での円買いの方が強いでしょうから以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  137.90〜138.90
 ユーロ  1.0380〜1.0450
 ユーロ円 143.65〜144.55



配信日:2022年11月25日