デイリーレポート(2022年10月31日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に145円を試しきれなかったことから週末を前にした短期筋のポジション調整によるドル買いが続きました。日銀会合後の黒田総裁会見で安定的な円安ならプラスと発言したことをきっかけに円安に動き147.86レベルの高値をつけましたが、海外市場に移ってからは147円台半ばを中心としたもみあいのままで引けました。

ユーロドルは終日0.99台半ばの狭いレンジでのもみあいに終始しました。前日のECB理事会が終わりイベント通過過の中休みといった様子で、終日のレンジも71pipsに留まりました。

ドル円は大きくは150円台の売りと145円台の買いという流れになってきたように思います。ただ基調がドル高にあるという長期的な流れは変わりませんので、徐々に押し目が増えてきそうです。本日は月末で19時に今月の介入実績が公表されますので、予想されている介入金額との付け合わせをした上で、やはりドル買いは止まらないという判断も出てきそうです。また月末のLDNフィキシングでの需給の偏りがある場合、NY市場での振れも考えられます。念の為、注意しておきましょう。

ユーロドルはECB理事会前の高値が短期的な高値になっているものの、年初来高値からのレジスタンスを上抜けた水準がサポートとなり、現在その水準が0.98台前半を下降中です。0.98台前半の買いとパリティ超えの売りとで落ちつきどころを探す流れにありそうです。

本日は全般に若干ドルが底堅い展開を考え、以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  147.40〜148.40
 ユーロ  0.9890〜0.9975
 ユーロ円 146.80〜147.80



配信日:2022年10月31日