デイリーレポート(2022年10月28日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に続いてドル売りが先行、前日安値を割り込むとストップオーダーも巻き込みながら145.10レベルまで水準を下げ週間安値をつけました。しかし145円割れにはドル買いオーダーも見られ、ECB理事会、米国GDPを控えていることから買い戻しが入り、米金利上昇も手伝って日中高値を上回り146.94をつけてのGDP待ち。GDPは予想よりも強かったものの、急速に米金利低下する動きとともに利食い売りが入り145.67レベルまで下押し後、引けにかけては146円台前半に戻して引けました。

ユーロドルはテクニカルに長期レジスタンスラインを上抜けたことも大きく東京朝方には1.0094レベルの高値をつけていましたが、ECB理事会を控えて短期筋を中心にポジション調整の売りが広がりました。1.00台前半で結果発表となりましたが、コンセンサス通り0.75%に利上げ、その後の総裁会見でも特にサプライズはなかったものの、それほどタカ派的ではないと考えたようで引けにかけてはドイツ金利低下、ユーロ売りとなり0.9958レベルまで下げて安値引けとなりました。

ドル円は年初来高値からの調整が145円をトライしきれなかった昨日の動きで終わったのか、その後の買い戻しが戻りの限界を試している最中なのか判断しかねるところですが、来週2日にはFOMCを控えていることもあって、それまではどちらなのかの判断はしにくいところです。ただ、一時期に比べ世界的に金利先高感が若干緩和していることから、今は戻り売り優勢という感じがします。

いっぽうでユーロドルはECB理事会は経過したもののドル円同様に次はFOMC待ちということで、単にドイツ金利が下がっているということだけで売りに回るというのも短絡的に思え、どちらかというと年初来高値からのレジスタンスラインを上抜けたことで上抜けた水準が強いサポートになると考えての押し目買いの方がワークしそうに思えます。

本日は全般にややドルの上値が思い展開を考え、以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  145.30〜146.80
 ユーロ  0.9950〜1.0050
 ユーロ円 145.50〜146.50



配信日:2022年10月28日