Rデイリーレポート(2022年10月21日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では高値圏でのもみあいを続けていましたが、欧州市場序盤に150円台に乗せた直後に反落した後はNY昼過ぎまでは再びもみあいとなりました。NY後場に入りFRB関係者からタカ派発言が続き150.29レベルまで上昇後、わずかに押して引けました。

ユーロドルは前日安値圏でもみあい後に若干買いが入って欧州市場入り。英国でトラス首相の党首辞任を好感したポンド買いとその後の政局流動化を嫌気したポンド売りの動きに沿って、ユーロドルも0.9846レベルまで買われた後に下落し、ほぼ行って来いの0.97台後半での引けとなりました。

ドル円は150円にあると言われていたオーダーも特になかった様子でトライしてみたらあっさりと上抜けたという動きでした。その後は大台乗せ達成感もあって落ち着いていましたが、複数の地区連銀総裁がタカは発言をしたことによる米金利先高感から改めて150円に乗せることとなりました。

こうなると大規模介入が出ないと下がらないという介入催促相場になっていますが、介入が出たところはドル買いでと考えている参加者が多いことから、当局も今は様子見しかできない様子です。週末前のポジション調整も知れていそうですから、本日も149円台半ばでは買いが出てきそうです。

ユーロドルは英国のトラス首相が党首を辞任することに絡んでのポンドの上下に沿った動きとなりました。次に誰が党首になるかによって状況は変わりますが、現在の英国を取り囲む環境自体が難しい時期ですから、今後買いが強まる局面では売りが出て、ユーロドルもポンドに引っ張られての戻り売りが出やすい地合いとなりそうです。

本日は以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  149.60〜150.60
 ユーロ  0.9730〜0.9810
 ユーロ円 146.50〜147.40



配信日:2022年10月21日