デイリーレポート(2022年10月18日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は148円台に乗せても全く下がる気配がなく勢いは無いもののじりじりとドル高が進む1日となりました。NY市場後場には149円台に乗せ、他通貨ではドル安の動きとなる中で円独歩安の動きが鮮明となってきました。

ユーロドルはNY市場までは0.97台前半の狭いレンジでもみあいが続いていましたが、英国の減税案撤回後のポンド高の動きに引っ張られユーロドルでも買いが強まりました。0.9852レベルの高値をつけ高値圏でもみあいのまま引けました。

ドル円はユーロやポンドではドル売りとなっている中で円独歩安の動きを強めています。米金利の上昇ペースが早まるいっぽうで日銀は大規模緩和継続と主要国で日本だけが違う方向を向いているため、米国の緩和への転換か日銀の引き締めへの転換が起きるまで現在の流れは簡単には変わらないでしょう。

ただ長期的にはそうであっても、短期的には調整が無いまま150円まで行くのか、大規模な円買い介入は出るのかと色々な思惑がミックスして動きにくい水準となってきました。すでに145円台は遠のいた感があり147円台ではドル買いオーダーが出てきそうです。

ユーロドルはポンドとともに上昇してきましたが、これまで何度も反落を見てきた年初来高値からのレジスタンスラインが現在は0.99レベルに位置しています。レジスタンスを背にして0.98台後半では売りも出てくると考えられますので、ユーロの一方的な上昇も考えにくいでしょう。

本日はドル円、ユーロドルともに上値余地は少ないと見て、上がったところでは売りが出てくると考えていますので、ユーロ円の売りがワークしやすいイメージです。本日は以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  148.00〜149.20
 ユーロ  0.9790〜0.9870
 ユーロ円 145.60〜146.90



配信日:2022年10月18日