デイリーレポート(2022年10月17日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日の米国CPI発表後のドル高地合いを継続しドルがじり高の展開を辿りました。週末前で介入警戒感もあることから東京市場では積極的な取引は見られませんでしたが、欧州市場に入り前日高値を上抜け、NY市場では148円台に乗せるとドル買いが加速し148.86レベルの高値をつけ、引けにかけてはやや押して引けました、

ユーロドルもドル高地合いが続きNY市場前には0.9709レベルまで押していました。その後プーチンがウクライナへの大規模攻撃は考えていないと発言したことで一時的にユーロ買いとなり0.9800レベルの戻り高値をつけましたが、すぐに0.9707レベルへと反落。引けにかけては上値の重たい展開で引けました。

ドル円は介入警戒感はあるものの、介入が出て下げたところはカウンターでドル買いと考える参加者が着実に増えてきています。また週末にバイデン大統領が現在のドル高を容認する発言をしたこともドル買い安心感を与えている様子です。こうなると次は大台150円と考えるでしょうから、次の介入がどの程度の規模で出るかはわかりませんが、1997〜1998年と同様、介入ではドル高は止められないという流れに着実にはっていくと見られます。

ユーロはプーチン発言で上下する場面はあったものの0.97水準では買い、0.98水準では売りという動きを全般的なドル高の動きが下抜けさせられるかどうかを本日は見守る展開となるでしょう。ただ大きな材料が出てこないと金曜のレンジ内での動きに留まりやすいと言えます。

本日はドルが底堅い動きを考えながら、ユーロドルはもみあいを想定し以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  147.90〜149.10
 ユーロ  0.9710〜0.9800
 ユーロ円 144.30〜145.50



配信日:2022年10月17日