デイリーレポート(2022年10月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は米国CPI発表を前に146.80前後の狭い値幅での取引が続いていました。CPIは前年比、前月比とも予想よりも強く金利上昇、株安、ドル高で反応し、ドル円は1998年高値を上抜け147.67
レベルと1990年以来のドル高・円安の水準を見ました。直後には介入と見紛う急落を見ましたがすぐに戻し、引けにかけては147円台前半でのもみあいとなりました。

ユーロドルは東京市場では0.97前後でのもみあい、欧州市場ではポンドが買い戻しが強まる動きとともにユーロドルも0.97台半ばまでじり高となりCPI待ち。CPI直後のドル買いでユーロは0.9632レベルまで売られましたが、その後の買い戻しも急で0.9806レベルまで買われ、やや押しての引けとなりました。

ドル円はついに1998年高値147.65レベルも上抜け、次のターゲットは大台150円、さらには1990年高値160.16レベルと10円刻みで節目があります。ただ今週に入ってから書いている通り11・12日は高値をつけやすい日柄で誤差1日を考えると13日までが高値の時間帯となります。介入警戒感も高まっていることから、昨日高音が短期的な高音となる可能性を考えたいところです。

ユーロドルはポンドドルが急騰している動きもあり、CPI前後の反応はドル円以上に大きなものとなりました。CPIは強い数字となったものの株式市場ではCPIで当面の悪材料出尽くしと考えたことから急反騰を見せ、為替市場でもいったんドル高値を見た動きとなっています。週末を控えて神経質な動きとなりそうですが、ドル買いポジションに対する調整のドル売りの動きの方が出やすいと見ています。

本日はドル安方向にやや余裕を見て以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  146.30〜147.50
 ユーロ  0.9740〜0.9820
 ユーロ円 143.20〜144.20



配信日:2022年10月14日