デイリーレポート(2022年9月22日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日日銀会合もあるため、正午頃の結果を待って配信しています。

昨日のドル円は、プーチン演説を控えてユーロじり安の動きからドル買いが先行しました。欧州市場序盤に演説内容が予備役30万人の招集であったことから、戦争長期化を嫌気したユーロ売りが対円でも見られ143.34レベルまで押したもののそこまで。その後はFOMCに向けてドル買いに転じ、FOMC結果はドットプロットがタカ派であったことから144.70レベルの高値をつけました。しかし会見ではいつかは利上げペースを落とすとも発言したことで米金利が急低下し、ドル円も143円台半ばへと押した後に144円台に乗せて引けました。

ユーロドルは欧州市場序盤のプーチン演説を受けて0.9885レベルまで下落、その後はFOMCに向けてのドル買いから一段安、FOMC発表直後には0.9812レベルの安値をつけました。議長会見で一時0.99台に乗せたものの引けにかけては再び安値圏に押して引けました。

ドル円は現状維持がほぼ確定している日銀会合を控えていることもあり底堅い動きを続けていましたが、躊躇なく緩和とのヘッドラインに反応し145円を上抜け、一時145.36レベルまで上昇しましたが、介入警戒感もあったようで、直後に143.51レベルへと急落。その後は144円台後半へと戻しています。

15:30からの日銀総裁会見で、最近の日本での物価上昇とその原因ともなっている円安についてどのような発言をするのか見るまでは動きにくく、それまでのレンジはすでに見たように思います。ただ、実際に介入があるかとなるとかなり難しいですし、明日から3連休を控えているため、基本的なドル高地合いには変化はないでしょう。

ユーロドルはユーロ安地合い継続でよいのですが、欧州時間には英中銀とスイス中銀の会合で利上げが予定されていることから、それに合わせて一時的な振れはありそうです。本日もまだイベント途中であることから予想レンジは示さないでおきます。



配信日:2022年9月22日