デイリーレポート(2022年9月21日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

連休明けのドル円は仲値のドル売りと米金利低下の動きもあって東京前場は上値が重い展開が続きました。しかし、下がったところではドル買いを考える向きが依然として多く上昇に転じると、海外市場では再び米金利上昇の動きに引っ張られてドル買い、NY市場朝方には143.92レベルの高値をつけました。引けにかけては横方向もみあいの動きで引けています。

ユーロドルも東京前場はドル売りの動きから一時1.0051レベルの高値をつけたもののすぐに反落、その後は欧州景気後退りスクが根強い中で海外市場では米金利上昇の動きも重なってユーロドルはじり安の展開をたどりました。NY朝方に0.9955レベルの安値をつけ、若干買い戻されて引けました。

今週は金融政策ウィークとなりますが、最大の注目は本日27時のFOMCです。政策金利は0.75%利上げがコンセンサスで変わることは無いと見られますが、四半期ごとに発表されるドットプロットにおいて年末時点と来年の金利見通しが前回から上昇している可能性が高そうなことから米金利上昇の動きにつながっています。

FF先物の取引水準は12月限で4.0%超え、来年3月〜6月は4.4%台と4.5%の政策金利を見込んだ取引が行われています。FRBもタカ派メンバーの意見に寄せてくるかどうかで、ドル一段高となるか、いったん利食いとなるかが決まってきそうです。

本日はFOMCまで積極的には動きにくいでしょうが、どちらかというとタカ派なドットプロットを期待したドル買いポジションが増えているように思えます。特に欧州の景気後退リスクが根強いことから、ユーロドルの売りを中心にドル円も底堅い展開でFOMCを迎えそうです。

発表後は荒れる可能性もありますので、予想レンジは示さないで起きます。



配信日:2022年9月21日