デイリーレポート(2022年9月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円はユーロ円の上昇に引っ張られる形で上昇しましたが、欧州市場序盤以降はユーロ円の下げからNY昼頃には早朝の水準へと押し、NY後場以降は若干底堅い動きで引けていますが、本日の米国CPI発表を控えて様子見姿勢が強まっている印象でした。

ユーロドルはECBが政策金利を2%まで引き上げるとの観測記事に反応し東京市場から対ドル、対円でユーロ買いの動きとなりました。欧州市場に入ると1.0198レベルの高値をつけましたが、EUが電力使用削減に目標設定を義務付けるとの草案が出たことで一段の景気後退リスク懸念も広がり、1.0105レベルまで下押し後にやや戻しての引けとなりました。

ドル円は本日の米国CPIの結果とその後の米金利の反応を見たいという流れになっていますが、CPIがどうであれ9月の利上げが0.75%から0.5%へと思惑が変わる程度で米国の金利上昇の流れが変わるわけではありません。そうなると本日も下がったところでは買いという動きになりやすいでしょう。

ユーロドルは利上げ思惑によるユーロ買いと景気後退懸念によるユーロ売りとがその時々で入れ替わり、昨日も一日の間でユーロ買いとユーロ売りの動きとなりました。ただ金利については米国も金利が上昇することを考えると、より景気後退リスクに目が向かいやすいというのが直近の状況です。

本日はもみあいながらもドルが若干買われやすい展開を考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  142.10〜143.00
 ユーロ  1.0060〜1.0150
 ユーロ円 143.50〜144.70



配信日:2022年9月13日