デイリーレポート(2019年10月29日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円はNY市場に入るまでは全く動かず10銭強の狭いレンジでのもみあいを続けました。NY市場に入りダウ上昇ととともにドル買いとなり、ストップや仕掛けの買いも巻き込みながら一時109.04レベルの高値をつけました。後場以降は再び膠着相場となり109円を若干割り込んだ水準で引けています。
いっぽうユーロドルは金曜の下げに対する調整もあって東京市場からじり高の展開となりました。ドイツ州議会線ではCDUが左派、極右に続く第3党になったものの反応は無く、その後もポンド買いの動きもあって買い戻しが目立ちました。ブレグジットの期限は英国の希望通りに来年1月末まで延期され、それも下支え要因となりましたが、NY市場ではドル高の動きからやや下押し後に引けにかけては再度買い戻す動きとなりました。

ドル円はドル売りオーダーが厚いと言われた109円をつけることとなりましたが、逆に短期筋は着実にドル買いが増えてきていると見られ、FOMC前の今日明日は上がりきらないとポジション調整で売られる流れとなりやすいと言えます。本日は昨日の高値圏109.03レベルをレジスタンスに108.70レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルはじり高ではあったものの金曜高値を試すほどの勢いもありませんし、英国の離脱期限延期、早期総選挙動議は否決と当面は国内法整備を進めていくこととなりましたので、目先の材料とはしにくい状況です。こうした未だ決まらないブレグジットも欧州景気も中期的には不安材料と考えられますので、ユーロは引き続き上がったとここでは売りが出てくるという流れでしょう。本日はユーロドルが1.1070〜1.1111、ユーロ円は120.65〜121.10とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf



配信日:2019年10月29日