デイリーレポート(2019年10月28日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では動かず、欧州市場に移りユーロが対円でも下げる動きに沿ってNY市場まではじり安の流れとなりました。しかしNY市場ではダウが上昇する動きとともにドルが全般的に買われる動きとなり、日中高値を更新後にやや押しての週末クローズ。ただ終日の値幅は26銭と前日同様冴えない一日となりました。
いっぽうユーロドルは、東京市場は動かずでしたら、欧州市場序盤には久しぶりに強めの数字となったドイツの経済指標に反応し買いが先行しました。しかし上値も重く、NY市場ではドル高の動きからじり安の展開となり、週間安値を1.1073レベルまで切り下げ、そのまま安値圏での引けとなりました。

ドル円は連日の狭いレンジでの取引となりましたが、今週の日米の金融政策決定会合を控えていること、またドル買いは根強いものの109円には実需筋のドル売りオーダーが並んでいて、一部はその水準を下げてきていることから現状では108.80〜90水準はかなり重たくなってきている印象です。本日も大きな動きは期待できず、108.85レベルをレジスタンスに108.50レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルはドル高の動きと、前日のECB理事会で長期に渡る包括的な緩和策が続くことによるユーロ売りの動きが重なってじり安での一週間となりました。また英国の離脱延期についてはEU側は認めるものの、その期間については検討中ということで、ブレグジットは先送りとなったため、短期的には材料としにくくなっています。今週は欧州材料よりもFOMCに向けての動きのほうが目立つでしょうが、これも利下げが織り込まれていることもあって、流れを買えるほどのものにはならないでしょう。本日は先週後半の動きを継続しユーロは戻り売り、ユーロドルが1.1060〜1.1100、ユーロ円は120.25〜65とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf



配信日:2019年10月28日