デイリーレポート(2022年9月7日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は早朝に一時的に押しが入った動きを除き終日円安の動きが続きました。米金利上昇、米国だけでなく主要国との金融政策の方向性が違うことを材料にクロス円でも円独歩安の展開となり、仕掛けの円売りから141円、142円、143円と大台を4つも見ることとなりました。こうなると材料よりも市場参加者は円売りしかないという状況になりますので、行くところまで行かないと円安が止まらない雰囲気です。

ユーロドルは米金利上昇によるドル高(ユーロ売り)とユーロ円での円売り(ユーロ買い)の動きが重なり、前日安値を下回る動きとはなったものの、引けにかけては戻したことで始値比では24pipsほどのユーロ安に留まりました。いっぽうユーロ円は、139円台半ばから141円台後半へと2円を超える円安を見て、円独歩安の印象を強める動きとなっています。

ドル円は1998年の147円台半ばを見るまで円安が止まらないのではないかという動きになっています。NY引け後も円安が進行し、早朝に143.56レベルを見ていますが、テクニカルには143円台半ばもターゲットの一つとなっていることから、さすがに今日あたりはいったん調整も入るのではないかと見ています。調整が入る前に139円台後半あたりを見て、その後どうかというところでしょう。

ユーロドルはノルドストリームの停止もECB理事会での0.75%利上げもある程度織り込んだ上での疎きとなっていますが、全般的なドル買いの動きから流れはユーロ安にあります。ユーロ円での買いに調整が入る際にはユーロドルの下げが加速しやすくなるため注意は必要でしょう。

本日はなかなか難しい展開となりそうですが、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  142.50〜143.80
 ユーロ  0.9825〜0.9925
 ユーロ円 141.00〜142.20



配信日:2022年9月7日