デイリーレポート(2022年8月31日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は週明けの上昇時に139円よりも上の水準ではドル売りも出ていたことから昨日は朝方からじり安の展開となりました。NY市場が始まる前には138.05レベルまで水準を下げていたものの137円台ではドル買いオーダーも見られ、強い経済指標に反応して米金利が大幅上昇すると月曜高値を上抜け、139.08レベルまで上昇しました。しかし139円台では売りも出てその後は138円台半ばへと押し、もみあいのままで引けています。

ユーロドルは東京市場では動かず、欧州市場に入り欧州天然ガス価格が大きく水準を下げる動きを好感してユーロドルに買いが入りました。欧州前場には1.0055レベルまで戻していましたが、NY市場では米金利上昇とドル高にユーロドルは押され0.99台後半に押した後は1.00台前半で小動きのまま引けました。

ドル円は139円台の売りと137円台の買いを確認し、138円台でのもみあいを本日も続けそうですが、どちらかというと138円台後半での上値が重い印象で下押ししたそうな値動きとなっています。米国雇用統計までは大きくは方向感が出にくい展開が続きそうです。

ユーロドルは欧州天然ガスの価格の影響が大きくなっていますが、本日から9月2日まではノルドストリームの点検でロシアからの天然ガス供給が一時停止すること、また点検終了後に正常に再開するかどうかの懸念も残り、天然ガス価格が上がり始めるとユーロ売りという動きが2日まで続くこととなるでしょう。万が一3日からの再開に問題が生じる場合にはユーロ急落もありえますが、今の所はそこまでの心配は出ていない様子です。ユーロは基本的に様子見姿勢が強まっていくでしょう。

本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  138.00〜138.90
 ユーロ  0.9980〜1.0050
 ユーロ円 138.30〜139.20



配信日:2022年8月31日