デイリーレポート(2022年8月18日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では動きが鈍かったものの欧州市場に入りFOMC議事録がタカ派的な内容ではないかとの思惑もあり米金利が上昇、それにそってドル円も上昇を続け、NY昼前には135.50レベルの高値をつけました。FOMC議事録は思ったほどタカ派ではなかったことで一時的に134.79レベルまで押しましたが、引けにかけては135円台を回復して引けています。

いっぽうでユーロドルは終日ほとんど動きが見られず、1.01台後半の狭いレンジでもみあいを続け、値幅も58pipsに留まり、新規材料待ちという状況のまま引けました。

ドル円は最近の地区連銀総裁によるタカは発言もあり、FOMC議事録もタカ派な内容ではといった思惑から上昇したものの、9月FOMCは数字次第とある意味ニュートラルな内容でした。しかし、現在のインフレ率は不快なほど高く金利を十分に上げ維持するとあったことから、基本的にはFRBのインフレ目標2%台に落ち着くまでは引き締めスタンスを維持する流れは間違いありません。引き続きドル円に関してはドルは下がったら買いという流れが続くと見ています。

ユーロドルは悪材料が一巡して新規材料待ちという流れになっていますが、最近は米金利とドイツ金利がパラレルで動くことも多く、米金利の動向に反応しにくい流れとなっています。しかし、年内のFRBとECBの利上げ幅を考えると米金利上昇の幅の方が大きいことや、元々年後半の景気後退懸念がある中で熱波による影響が加わっていることを考えると、ユーロドルも上がったところは売りという流れで見ていてよいでしょう。

本日もドルが底堅い流れを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  134.75〜135.70
 ユーロ  1.0120〜1.0200
 ユーロ円 137.10〜138.00



配信日:2022年8月18日