デイリーレポート(2019年10月24日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

昨日のドル円は日経平均株価のミラー相場となりました。東京寄り付き直後から日経平均が大幅安となる動きに沿ってドル円もリスクオフの円高、一時108.25レベルと週間安値を更新する動きを見せました。しかし、その後の日経平均は底がための動きを経て、海外市場では先物が朝方の高値を上抜けるとドル円も108.71レベルの高値をつけ、NY市場では高値圏でもみあいのまま引けました。
いっぽうユーロドルはNY後場までまったく動かず、狭い値幅で様子見姿勢が続きました。英国議会の状況や本日のECB理事会を前に動きにくいのでしょうが、引け間際にやや買いの動意は見られたものの終日レンジは35pipsにとどまっています。

ドル円は朝方の下げでわずかに週間安値を下回ったものの108円代前半ではまだ買いがいる様子ですし、上は上で109円台に売りオーダーが見えるため、その手前108円台後半になってくると売りが出てと、先週後半以降の108円台の方向感のはきりしないもみあいを抜けることが出来ないでいます。米中通商協議が部分合意と言いながら協議継続状態ということや、ブレグジットの期限延期問題等、どちらかというとリスクオフ要因を抱え込んでいると思いますので、現行水準から上は買いにくいと見ています。本日は戻り売りを考え108.75レベルをレジスタンスに108.35レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルは、本日のECB理事会を控えて一段と動意薄となりそうですが、今回は今月末に退任するドラギ総裁最後の理事会と会見ということもあって、ラガルド次期総裁後の緩和策継続を確認する程度になるのではないかと見ています。また、英国議会では与野党間の協議も行われていることから引き続き離脱延期に関するニュースが入ってくる可能性はありますが、月末の離脱はもはや困難ですから、EU側からの承認がいつあるかという点が目先の材料となりそうです。本日も基本はもみあい継続と考え、ユーロドルが1.1120〜1.1160、ユーロ円はやや上値の重たい流れを考えて120.65〜121.10とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf



配信日:2019年10月24日