デイリーレポート(2022年8月16日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は仲値に向けて売りが出て132.91レベルまで下げたもののすぐに戻し、NY市場までは133円台前半の狭いレンジの中でもみあいを続けました。NY市場に入り発表されたNY連銀製造業景況指数が予想よりも大幅に悪い-31.3となったことで米金利低下とともに132.56レベルまで水準を下げました。しかし、東京時間同様に133円台に戻し下げる前の水準を回復して引けました。

ユーロドルは東京市場から上値の重たい展開となっていましたが、背景には元々欧州の景気後退懸念がある中で、熱波によりライン川の水位が下がり船舶通行に支障が出ていることも影響しています。また欧州市場に入り発表されたドイツのWPIが下げたことを受けこれもユーロ売りとなり、その後も終日ユーロは対ドル、対円でじり安の展開を続けて引けました。

ドル円は132円台の回が思いのほか出ている印象ですが金曜の動きを見ていると134円手前での売りも残っていて、本日も133円台前半から半ばを中心としたもみあいを継続しやすい地合いにあります。ユーロは欧州の熱波による影響がかなり深刻になり、ドイツでは代替エネルギーの石炭輸送が困難になるといったことも生じています。しばらくはユーロの上値が重たい流れが続きそうです。

本日はドルが底堅い流れの中でユーロの戻り売りが出やすい流れを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  132.80〜133.75
 ユーロ  1.0100〜1.0180
 ユーロ円 134.80〜135.70



配信日:2022年8月16日