デイリーレポート(2022年8月8日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京朝方に132円台半ばまでの下押し失敗後は実需買いも入り133円台を回復、米国雇用統計を前にNY市場までは133円台前半でのもみあいが続きました。雇用統計はNFPが予想を上回る+52.8万人、前月の数字も上方修正されたことで非農業部門の層雇用者数はコロナ前のピークを1.3万人上回る史上最高の雇用者数を記録、その動きから大幅利上げ思惑が再燃し、米金利は急上昇、ドル円も135.50レベルまで急進しました。引けにかけては135円挟みで底堅い地合いのまま引けています。

ユーロドルもNY市場までは上値が重いながらも1.02台前半でのもみあいが続きました。NY市場では雇用統計直後のドル買いの動きで1.0141レベルまで急落し、その後は1.01台後半に戻して引けました。

雇用統計が予想以上に強く、ようやくコロナ前の雇用者数を上抜き総計で1億5252万3千人となったことで、9月の大幅利上げ思惑が再燃し。米国10年債利回りは2.869%まで上昇し、FF(政策金利)先物も9月限時点の利上げ織り込み度は0.75%と過去2回のペースでの利上げを見込む動きとなっています。

そうなると9月FOMCで3.00〜3.25%となり、金利差拡大によるドル買いの動きは良いとして、株式市場がどうなのかは気になります。雇用統計直後こそ米株は急落しましたが、引けにかけては買い戻され行って来いの動きで終わりました。引き続き米国株の動きは気にしておきたいところです。

ドル円は週明けも底堅い動きから始まり、早朝には135.57レベルと金曜高値を上抜ける動きを見せましたが、その後は135円台前半で上下ともにオーダーがありそうな動きを続けています。ユーロドルは若干売りが強かった程度で鈍い動きでのスタートです。週初は雇用統計後の余波で底堅い動きとなりそうですが、135円台ではまだまだ売りたい向きも多く、もみあいか若干上値が重たい動きになりやすいと見ています。

ユーロドルでも若干ドル売り(ユーロ買い)の動きが強く1.01台半ばでは買いも出てくると予想されます。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  134.50〜135.60
 ユーロ  1.0140〜1.0220
 ユーロ円 136.90〜137.80



配信日:2022年8月8日