デイリーレポート(2022年8月1日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京前場は動かなかったものの後場に入り株式市場が大幅安となる動きとともに円一段高の動きとなりました。東証の引け直後には132.50レベルの安値をつけ、欧州市場ではスピード調整の買い戻しがNY前場まで続きました。一時134.59レベルと東京前場の水準に戻しましたが、その後は米金利低下から改めて売りが入り、133.20レベルまで押して引けました。

ユーロドルはドル円でのドル安に引っ張られて東京後場に一時1.0254レベルまで買われたものの、欧州市場以降はドル円とともにドル買い・ユーロ売りとなり1.0146レベルまで下押ししました。NY市場でも歩調を揃えて米金利低下によるドル売り・ユーロ買いから1.0226レベルまで買い戻されて引けています。

ドル円は週初の27日のFOMC直後には137.46レベルをつけていたことを考えると、その後2日で5円ものドル売りが進んだこととなります。最大の要因は市場さんんか社の多くが円安を見ていた流れからドル安を見込む動きへと変化が生じ、ポジション調整が進んだことです。その間、米長期金利も大きく低下したり、米国GDPが2期連続でマイナス成長となったことでテクニカル・リセッション入りしたりとドル売りにつながる材料も目立ちました。ここまでの動きが速かったため、ここからの動きは鈍ってくると思いますが、今週もドルが買い戻される局面ではドル売りが出てくる流れは続くとみられます。

ユーロドルにもドル売り要因は効いているものの、それ以上に欧州の景気後退リスクを気にする参加者が多く上値も限定的となっています。ユーロは対ドルでは横方向のもみあい、対円では戻り売りが出やすい地合いが今週も続きそうです。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  132.40〜133.40
 ユーロ  1.0160〜1.0250
 ユーロ円 135.50〜136.50



配信日:2022年8月1日