再送: デイリーレポート(2022年7月29日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

FOMC直後から米長期金利が低下する動きとともにドル円も下げていましたが、東京市場でも同じ流れを続け仲値後に135.10レベルと135円の大台目前まで下げる動きを見せました。その後135.70レベルまでじり高となってのNY市場入りでしたが、米国GDPが予想よりも悪くマイナスとなったことを受け米長期金利は一段安、ドル円も135円の大台を割り込み134.20レベルまで水準を下げて安値引けとなりました。

ユーロドルは欧州市場までは動意薄でしたが欧州市場に入ると予想通りに弱かった経済指標を受けてユーロドルは下落し、NY市場前には1.0114レベルの安値をつけました。NY市場ではドル売りの動きからユーロドルにも買い戻しが入り、1.0200レベルの戻り高値をつけて引けています。なお、ユーロ円はドル円での下げが大きくNY前場に136.37レベルまで水準を切り下げ、引けにかけては137円に近づいての引けとなりました。

ドル円はGDPが2期連続マイナスとなったことで一般的にはリセッション入りとみなされますが、月曜にホワイトハウスが2期連続マイナスであってもてくにかる・リセッションでありリセッションを定義するのはNBER(全米経済研究所、非営利民間機関)と既に今回の結果を知っているようなコメントを出していましたが、仮にそうであったとしても過去の定義からすれば今回もリセッションであり、今は強い株価もどこかで下げに転じ、そこからが本当のリセッションという流れになってくると考えられます。

週末前のポジション調整も入るでしょうが、先週後半の大幅低下が起きるまでは多くの市場参加者が円安を見込んでいたこともあり、当面は戻り売りを中心に考える流れが続くでしょう。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  133.80〜134.95
 ユーロ  1.0160〜1.0225
 ユーロ円 136.20〜137.50



配信日:2022年7月29日