デイリーレポート(2022年7月25日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では前日海外市場での下げに対する買い戻しが先行したものの上値は重く137.95レベルが戻り高値となりました。海外市場に入り前日同様に米金利低下の動きを受けてドル円は改めて売りが強まる展開となり、NY市場前に前日安値を下回るとストップオーダーも巻き込みながら、NY市場に入り発表された指標が弱く10年債利回りは5月27日以来の2.73%まで下落。ドル円は続落する動きとなり、135.57レベルの安値をつけた後にやや戻しての引けとなりました。

ユーロドルは東京市場では動きが鈍かったものの欧州市場に入り発表された経済指標が弱かったことを受け下げたものの。同時に米金利下落によるドル売りの動きも強まったことでじり高となりNY市場前には下げる前の水準へと戻していました。NY市場では米金利低下の動きによるドル売りに引っ張られてユーロドルも上昇、1.0255レベルまで買い戻された後にやや押しての週末クローズとなりました。

今週水曜には注目のFOMCが開催されることもあって、それまでは積極的な取引は手控えられる可能性が高いのですが、先週後半の米金利低下を見る限りにおいて米国においても景気後退リスクが急速に高まっている可能性があり、そのことが為替市場ではドル売りにつながっています。ドル円は6月FOMC直後の下げ以降は調整らしい調整も無いままに139円台前半まで円安が進んだこともあって、短期筋のポジション調整が一斉に出た印象です。

週明けの水準から一段のドル安となるには米金利がもう一段下げる必要があるでしょうが、そうでなくても135円の大台水準までの調整があってもおかしくはありません。ユーロにはユーロの悪材料もあり、ドルとしての方向性では同じでも値幅としてはドル円ほどの動きにはならないと考えられます。本日は戻り売りを考える向きが多そうですから、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  135.50〜136.75
 ユーロ  1.0165〜1.0250
 ユーロ円 138.50〜139.50



配信日:2022年7月25日