デイリーレポート(2022年7月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみとなります。(チャートは原則として月曜と大きな変化が見られた時に更新します。)

ドル円は東京市場では日米財務相会談を前にドル高値圏でのもみあいが続いていましたが、声明は出たものの単に為替について話した程度としか取れず、特に目立った反応も無く欧州市場入り。欧州市場前場に下げた動きは先行して下げていた米金利の動きに追随したこと、東京安値を下抜いたことでテクニカルな売りが出たことが要因ですが、NY前場には136.47レベルまで下げた後に後半へと買い戻されて引けました。

ユーロドルは前日に続いて売りが先行し東京前場にはパリティ目前まで下げたものの1.0000〜1.0005レベルにはユーロ買いも控えている様子でトライしきれない流れが続きました。欧州市場前場には1.0000レベルの安値をつけましたがパリティ割れとはならず、その後は仕掛け売りをしていた向きの買い戻しも入りNY昼前には1.0074レベルと日中高値を更新後にやや売られて引けています。

日米財務相会談は予想通り為替介入の話は出ず、声明では単に話しましたよといった程度のもので、インフレが進んでいる米国にとってはドル高が都合が良いこともあって、今後も介入の可能性はほぼ無いといったところでしょう。本日は米国CPIが発表されますが前月よりもさらに高い数字が出ることが予想され、今月FOMCでの0.75%利上げを確実視する流れでしょうか。

ただ、その場合は株式市場が下げる可能性が高く、リスクオフの円買いにつながることも考えておく必要があります。米金利と円相場との相関も低くなっていますし、週明け以降の137円台の上値の重さを見ていると、本日も昨日のレンジの中での動きとなってきそうです。

ユーロドルは最初のパリティ割れは失敗しましたが、欧州の景気後退懸念は強く戻ったところでは売りが出てくることも間違い無いでしょう。そう遠く無いうちに、場合によっては今日にも再度パリティ割れをトライする動きは見られるでしょうから、その時には一気に下げる流れもあり得るでしょう。個人的にはユーロドル、ユーロ円も基本的に昨日のレンジ内での動きを考えていますので、以下のレンジを見ておくこととします。
 ドル円  136.50〜137.50
 ユーロ  0.9990〜1.0070
 ユーロ円 137.00〜137.95



配信日:2022年7月13日