デイリーレポート(2022年7月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみとなります。(チャートは原則として月曜と大きな変化が見られた時に更新します。)

ドル円はユーロドルの売り(ドル買い)に引っ張られて東京前場からドル高に動きました。黒田日銀総裁が改めて緩和継続に言及したことも材料視されましたが、東京後場は12日の日米財務相会談も気にして一時的に下押しも見られましたが、海外市場に移ってからは改めてユーロドルに引っ張られNY前場には137.75レベルまで上伸後にやや押して引けました。

ユーロドルは先週1.00台に入り込んだ後は週末を控えて1.01台後半へと戻していましたが、週明け早朝から改めてユーロ売りの動きが再開。ロシアから欧州への天然ガス供給が止められるのではとの懸念もあり、一貫して下げの1日となりました。前週安値を下抜けるとNY引け間際には1.0034レベルまで売り込まれ安値引けとなりました。

ドル円は円安というよりはユーロ円も下げている動きを見ても分かる通りでユーロドルの下げに引っ張られた動きです。それでも年初来高値を更新してきていますので、テクニカルに仕掛けて買っている向きも多そうです。本日の日米財務相会談は主要テーマはロシア問題等ですが、おそらくは為替の話もすることになるでしょう。

ただそれでどうかというと介入期待はゼロで、逆にイベント通過で円安となる可能性もあります。それ以上にいよいよユーロドルがパリティトライが視野に入ってきましたので、ユーロドルの売りが一巡するまではドル円でもドルが底堅い展開は続くとみられます。

ユーロドルはパリティ1.0000の攻防がありそうですが、最終的には下抜け必至と見ています。

本日は以下のレンジを見ておくこととします。
 ドル円  136.90〜137.90
 ユーロ  0.9975〜1.0085
 ユーロ円 137.25〜138.25



配信日:2022年7月12日