デイリーレポート(2022年6月29日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみとなります。

ドル円は東京午後3時頃までは前日高値圏で動意薄の展開を続けていましたが、底堅かった株式市場が引け後に日経先物が一段高となる動きとともにリスクオンの円売りが強まりました。先週後半に下げきれず押し目買いを狙っていた向きが諦めて135円台半ばで買った動きもドル高の動きを強め、NY後場には136.38レベルまで上昇後、高値もみあいのまま引けています。

ユーロドルはNY市場まで高値圏でのもみあいを続けていましたが、月末を控えて実需のドル買い(ユーロ売り)が出たことからNY前場には1.0515レベルの安値をつけました。引けにかけては安値圏でもみあいのまま鈍い動きとなりました。

ドル円は長期的にはドル高の流れが続いているため下がったら買いたいと考える向きが多いのですが、先週の下げで134円台前半で安値を切り上げる動きとなったことで。週明け以降135円台前半から半ばで仕方なく買ったという酸化左派が多かったようです。またユーロドルの実需でのドル買いも下支えしましたが136円台では売りも残っていて、一気に上昇高値抜けという動きにはならなそうです。

ユーロドルは月曜から本日まで続くECBの年次フォーラムで連日ECB関係者の講演はあるものの、これまでの発言との違いもなく大きな影響は出ていません。またNATOサミットでは北欧2か国の加盟にトルコが反対姿勢を取り下げたことで加盟に向けての準備が進みますが、特に市場への影響は見られませんでした。

引き続き明日の月末・四半期末に向け実需の動きはユーロドルだけでなく他の通貨でも気になりますが、ドル買いの動きを想定している向きが増えていることから、実際にドル買いが出なかった際の下げの方が影響は大きいかもしれません。

本日は昨日ドルが買われた動きに対していったん調整が入りやすいと見て、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  135.60〜136.30
 ユーロ  1.0505〜1.0570
 ユーロ円 143.00〜143.60



配信日:2022年6月29日