デイリーレポート(2022年6月27日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では上値の重たい展開が続き、欧州市場序盤には米金利低下も手伝って134.35レベルの安値をつけました。しかし前日安値を試しきれず上昇に転じると強い株式市場の動きを見てドル円、ユーロ円での円売りとなりました。NY後場には135.40レベルまで買われ、若干押しての週末クローズとなりました。

ユーロドルはユーロが底堅い動きを続け、欧州市場前場には弱い経済指標とデギンドスECB副総裁が高インフレ下の低成長に言及したことで一時的に下押し。しかし下値も固く買い戻しが入ると下値を切り上げる展開が続き、ユーロ円が底堅い動きとなったことも重なって1.0571レベルまで上昇後、若干押して引けました。

ドル円は先週の136.71レベルが短期的な高値となったものの、その後の安値も134円台前半となり、方向感が出にくい流れになってきました。長期的には依然としてドル高・円安トレンドにあるものの短期的には下押しが終わったのか、もう少し調整が入るのか今週はそのあたりを見極める週となりそうです。

ユーロドルはECBに目を向けると買い材料と考える向きも多いのですが、米国の利上げペースはそれ以上となることや欧州の景気下ぶれ懸念が広がると長期的には1.03台半ばを改めて試しに行きやすい地合いであることは変わらないと思います。

本日は3主要通貨ペアともに若干底堅いもみあいを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  134.60〜135.50
 ユーロ  1.0525〜1.0590
 ユーロ円 142.20〜143.20



配信日:2022年6月27日