デイリーレポート(2022年6月15日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみとなります。

ドル円は上下を挟みながらも円一段安の展開となりました。本日のFOMCで0.75%の利上げも想定される中で日銀は国債の買い入れ枠拡大(金額、期限とも)を通告したことで、一段の金利差拡大思惑が円売りにつながり、135.47レベルとドル高値引けとなりました。

いっぽうユーロドルは東京前場に1.0397レベルの安値をつけて以降は買い戻しが目立ち欧州市場序盤に1.0485レベルの高値をつけました。しかしドル円同様に米欧の金利差も拡大することから本日のFOMCを前に改めて売りが広がり完全に行って来いで安値圏での引けとなりました。

本日のFOMCでは0.5%か0.75%かでその後の動きは異なりますが、既に0.75%の試練は消化したことから、金利見通しで将来的にどの程度の利上げが現時点で考えられているのかの方に注目は集まるでしょう。市場参加者は既に6、7月で0.75%ずつの利上げ、また年末時点では3.5%と現状から2.75%(9月以降の3回でさらに1.25%)の利上げを見込んでいる状況です。

仮にFRBが市場参加者の前のめり思惑に寄せてくるようだと株式市場は悪材料と捉えてリスクオフ再燃ということになるでしょうし、今回0.5%、年末までの利上げ見通しが思ったほどで無いということであればリスクオフの巻き返しといううごきになるでしょう。

いずれにしても、まだまだ荒っぽい動きは続くでしょうから、結果を見てから動く方が安全であることはたしかです。本日は結果次第で動きが異なるでしょうから、予想レンジも書かないでおきます。



配信日:2022年6月15日