デイリーレポート(2022年6月6日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は底堅い地合いとなっていたものの米国雇用統計を控えて積極的な取引は手控えられていました。雇用統計はNFPが+39万人と予想よりも強く、米金利(10年債利回り)が2.986%まで上昇する動きとともに為替市場ではドル買いとなり、NY昼頃には130.98レベルまで上昇し、そのまま高値圏での引けとなりました。
ユーロドルもNY市場までは小動き、雇用統計直後のドル買いの動きによって1.0704レベルの安値をつけました。しかしユーロ円が2015年以来の140円の大台乗せとなった動きもあり、NY市場では買いも見られ、引けにかけては安値圏での取引ではあったものの底堅い流れとなりました。

ドル円は131円目前の水準へと上昇してきました。日米金利差拡大は織り込んでいたものの、ここにきてECB関係者のタカ派発言が続いたことで日独金利差も拡大方向となることがユーロ円の買いを強め、テクニカルにも140円台に乗せてきたことで押し目買いが出やすい流れとなっています。レジスタンスは4月の年初来高値131.25レベルとなりますが、上抜けにはもう少し時間がかかりそうです。

ユーロドルは1.07台前半でもみあいでの引けとなりましたが、今週のECB理事会までは底堅い動きを続けやすいとみられます。ただ、先週の週間高値1.0787レベルを試しきれずに引けた動きから、理事会前に高値トライをできるかどうかとなるともうひとつ後押し材料が必要というところでしょうか。

本日は金曜の円安の動きに対してやや調整が入ると見て以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  130.30〜131.00
 ユーロ  1.0700〜1.0760
 ユーロ円 139.60〜140.40



配信日:2022年6月6日