デイリーレポート(2022年4月15日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみの更新となります。

ドル円は前日に126円台に乗せた後の利食いが続きNY市場まで上値が重たい展開が続いてましたが、125円台前半での押し目買いも根強く方向感が出ない流れが続きました。ECB理事会後にユーロが大幅安の動きに沿ったドル買いから126.02レベルの高値をつけましたが、その後もドル円は高値圏のもみあいのままで引けています。

ユーロドルはECB理事会を控えて1.09台前半でのもみあいを続けていました。理事会では6月まではこれまでの計画通りのAPPを続け、買い入れ終了も7〜9月期とされ、前倒しタカ派な内容を期待する参加者も多かったことからECB理事会後にユーロは大幅安となりNY朝方には1.0757レベルの安値をつけました。引けにかけては1.08台前半を回復しました。

ドル円はユーロドルが売り込まれた結果改めてドル買いが強まっています。126円台に乗せてきたことで財務省はスピードが速い円安に懸念を示しているものの、日銀は円安容認と見られることや財務省も現在の水準で止めたいというほど強いトーンでは無いことから今後も円安をトライする可能性が高そうです。ただ、来週には日米財務相会談が実施されるとの報道もあり、そうなると当然為替の話も出てくることとなるため、日程が決まると調整も入りやすくなりそうです。

ただそれまでは、130円の大台を視野に入れた展開が続くでしょうから、下がっても上がってもドル買いという流れでしょう。ユーロドルは大きく下げた後に買い戻しも強く、市場参加者もタカ派的な見通しをする向きもそれなりにいるという感じです。一部のECB関係者も早ければ7月からの利上げも否定しないとしていることから、しばらくは売り買いがバランスが取れそうな流れとなりそうです。

本日はグッドフライデーで欧州が休場となりますので、流動性低下に注意しながら以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  125.80〜126.80
 ユーロ  1.0770〜1.0860
 ユーロ円 136.10〜137.10



配信日:2022年4月15日