デイリーレポート(2021年11月24日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

月曜〜火曜の動きを振り返ります。

月曜のドル円はNY市場までは114.10前後の狭い値幅でもみあいを続けていましたが、NY市場に入りパウエルFRB議長再指名のヘッドラインを好感して株式市場は買いで反応し、為替市場は米金利が上昇していたことも重なってドル買いの動きとなりました。その後もNYの引けまでドル円はじり高の展開となっていましたが、東京市場が休場となった昨日もドル買いが継続し、アジア時間に115円の大台乗せとなりました。欧州市場序盤に115.15レベルの高値をつけていたところに中国が米国駆逐艦の台湾海峡通過に対して警告を行ったことで急落、114.49レベルの安値をつけました。その後は米金利が上昇している動きにも支えられ改めてドル買いの動きとなり、115.19レベルまで買われて高値引けとなりました。

ユーロドルも基本的にドル円と同様の値動きを辿っています。月曜NY市場までは動かず、パウエル議長再任指名でドル買いの動きからユーロ安、火曜のアジア市場ではドル円ほどの動きは見られず、1.1226レベルへとわずかに月曜安値を切り下げました。欧州市場序盤の中国のニュースではユーロ買いとなったものの、その後も思いのほか底堅く、ユーロドルは安値圏でのもみあいのまま引けています。

ドル円はパウエル議長、ブレイナード副議長のニュースで金融政策の継続性が確認されることで、米金利上昇、ドル買いという動きが続いています。115円台では売りも見られるものの2017年3月高値115.51レベルがターゲットとなっていることから、テクニカルには早晩同水準を試しに行く流れでしょう。本日も115円割れではドル買いが出てくる展開が予想されます。

ユーロドルもドル高地合いですが先週末に先行して下げていたこともあって安値圏で一進一退の動きとなっています。引き続き欧州の感染者拡大懸念と利上げ時期後退思惑もあり、ユーロ安の流れは継続しやすいと言えます。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  114.95〜115.35
 ユーロ  1.1220〜1.1270
 ユーロ円 129.20〜129.65



配信日:2021年11月24日