デイリーレポート(2021年11月11日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では動かず、欧州市場序盤に前日NY市場での戻り高値を上抜けたことから買いが強まり、その後は米金利が底堅く推移したこともあってドルが全般的に強い地合いのままでNY市場に入りました。NY前場に発表されたCPIが予想以上に高く年率で6.2%と31年ぶりの高い数字だったことを受け、米金利は大幅上昇、それに引っ張られてドル円も114.02レベルまで上伸し、若干押して引けました。

ユーロドルも基本的にドルの動きとなりました。東京市場から上値が重く欧州市場に入るとじり安となっていたユーロはNY市場に入り発表されたCPIに反応して大幅安、1.1476レベルへと安値を更新し、安値圏での引けとなりました。またユーロ円はドル円とユーロドルとのスピード差から一時131.42レベルまで買われましたが、NYの引けにかけては完全に行って来いの動きとなっていました。

ドル円は112円台では売買が交錯し112円台半ばまではあるかもしれないと考えていた人も多かったかと思います。結局は下げきれずに買いが出てきた後のCPIで再びドル高トレンドに回帰してきた印象です。今週では無いようにも思いますが、改めて2017年11月高値を明確に上抜け115円を目指す可能性が出てきたように思えます。

ユーロドルも1.15の大台を明確に下抜けてきたことでドル円とともにドル高の流れを継続しやすい状態です。本日はドルの押し目買いを考えることとなりますので、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  113.80〜114.20
 ユーロ  1.1455〜1.1495
 ユーロ円 130.70〜131.10



配信日:2021年11月11日