デイリーレポート(2021年11月5日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円はFOMC後の米株上昇に沿って日経平均先物も上昇した動きから円安の動きが先行し、欧州市場序盤に114.28レベルの高値をつけました。しかし、週間高値はトライしきれず、欧州市場では日経先物が下げ始めるう時とともにドル円は下げに転じNY前場には113.51レベルの安値をつけ、引けにかけてはやや買い戻されています。

ユーロドルは早朝こそユーロ円とともに強い動きとなっていましたが、その後はじり安の展開が続きました。注目の英中銀MPCでは、現状維持の結果となったことで利上げを見込んでいた向きがポンド売りに走り、ユーロドルも連れ安となりましたが、ユーロポンドの買いも目立ち一時的に買い戻しが入った後に再び下げに転じ1.1528レベルの安値をつけましたが、1.15台前半の買いも強く引けにかけては1.15台半ばへと戻しました。

英中銀MPCについての個人的な見解は昨日書いた通りですが、前回利上げに投票した委員がゼロから5人にまでは増えないだろうとの見方は正しかったようです。利上げ賛成が2、現状維持が7の多数で現状維持となりました。これでECBも英中銀も来月12月の会合が一段と注目されることとなりますが、今月からテーパリングを開始する米国との対比で欧州通貨は目先は上値を抑えられやすくなりそうです。

本日は米国雇用統計もあり、数字次第では一時的に振れることもありそうですが、NFPがマイナスにでもならない限り、一時的な動きに留まるものと見ています。ドル円は相変わらずの113円台前半の買いと114円台前半の売りに挟まれて動きにくい展開が予想されます。

本日は雇用統計まではもみあいと見て以下のレンジとします。
 ドル円  113.60〜114.00
 ユーロ  1.1530〜1.1570
 ユーロ円 131.30〜131.70



配信日:2021年11月5日