デイリーレポート(2021年10月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京朝方に実需と思われるドル買いが出たものの上値は重く週末を前にドル売りが続く展開となりました。NY市場までは株式市場が重たかったこともドル円、クロス円での円買い材料となっていましたが、NY市場でダウが大幅高となっても反応は鈍く、前日までのドル高値圏で捕まった向きのポジション調整が続き、方向感が乏しいままでの週末クローズとなりました。

ユーロドルもNY市場まではドル売りの動きから底堅い展開が続き、ドル円同様に前日までのユーロ売りに対して週末前のポジション調整が入っていた様子でした。特にユーロドルはテクニカルに下降トレンド入りしたと見る向きが多かったことから短期筋の売りもそれなりに膨らみ、週末前の積極的な取引は手控えられた様子です。

ドル円は月初で材料が多い週となりますが、先週の112円台で昨年高値をトライしきれなかったことから、まだ残っているであろうドルの買い手がどうするかというところでしょうか。今週は木曜まで中国が連休となりますので、週初はやや動きが鈍くなりそうです。

ユーロドルは週足レベルのチャートを見るとわかりますが、長期的な反転パターンのネックラインを下回ってきたことで、テクニカルには一段安を見込みやすいところです。週末に発表されたシカゴの通貨先物ポジションも火曜時点でほぼゼロと久しぶりに売りに転じそうな勢いですし、しばらくはユーロの売りてはしつこく売りを重ねてくる可能性が高いように思います。

本日は基本的にもみあいかややドルの上値が重たい動きを考えながら、米金利の動きも見ながらというところでしょうか。以下のレンジを考えています。
 ドル円  110.70〜111.20
 ユーロ  1.1580〜1.1625
 ユーロ円 128.50〜129.00



配信日:2021年10月4日