デイリーレポート(2021年9月30日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京前場に111.68レベルと年初来高値を更新した達成感が出たこと、また米金利がやや低下した動きも重なってその後は利食いの売りが目立ちました。欧州市場に入りユーロドルが年初来安値を更新、米金利が改めて上昇する動きとともにドル円は上昇し、NY市場では112.05レベルと昨年コロナショック前の高値に迫る動きとなり、そのまま高値圏での引けとなりました。

ユーロドルも欧州市場に入り年初来安値をこうしん、その後も米金利上昇とともに一段安の動きとなり年初来安値を更新、さらにその後も下げが続いたことで、テクニカルに重要なポイントとなっていた1.16水準をも割り込むこととなりました。ドイツの政局は年内ギリギリまで、場合によっては年を越す可能性もあることから長期的にもユーロが売られやすい流れとなってきました。

ドル円に限らず本日は四半期末で実需、特にロンドンフィキシングでの動きが出てくるかもしれませんが、ここに至るまで押しらしい押しも無かったことから、調整よりも前に昨年高値112.22上抜けが先のように思えます。またユーロドルは昨年安値と今年年始の高値との半値押しが1.15の大台と重なりますので、同水準を今後は視野に入れる展開となりそうです。

本日は期末の実需に注意しながらもドルが底堅い流れは継続、以下のレンジを見ておきます。

 ドル円  111.70〜112.25
 ユーロ  1.1575〜1.1625
 ユーロ円 129.60〜130.10



配信日:2021年9月30日