デイリーレポート(2021年9月1日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

NZドルから始まった米ドル売りの流れが主要通貨にも波及し、ドル円も上下しながらドル売りの動きとなりました。NZドルは多分にテクニカルな動きであったと思われます。その後もNY前場までドル売りの流れは続きNY市場前場にはNYダウが下げたことも手伝って109.59レベルの安値をつけました。しかし月末実需のドル買いが入ると一転ドルが上昇し、110.08レベルの高値をつけた後も底堅い地合いのままでの月末クローズとなりました。

ユーロドルもドル円同様のドル売りが先行しましたが、ドル円以上にドル売りが目立ち、ユーロ円でもユーロが上昇、欧州市場昼頃にそれぞれ1.1845レベル、130.18レベルの高値をつけました。NY市場ではロンドンフィキシングの実需のユーロ売りの動きからユーロは1.1797レベル、ユーロ円は129.59レベルと東京ああ型の安値圏まで押し、引けにかけては若干戻しました。

東京市場ではNZドルの上昇がドル売りのきっかけとなる比較的珍しい動きとなりましたが、NZドルはテクニカルがトリガーしたストップぽかったものの。おそらく主要通貨でも月末実需を警戒していた向きか、あるいはそうした警戒感を利用した向きによるドル売りの仕掛けが入ったように見えます。

昨日はその後ロンドンフィキシングでのドル買いに転じたことでドルが強い地合いで引けましたが、今朝は日経平均が昨日に続いて一段高となった動きを受け、ドル円でもリスクオンの円売りの動きがドル円、ユーロ円で見られました。株価は年初来高値以降毎月高値を切り下げる動きが続いていましたが、その悪循環も9月には断ち切られることとなり、目先はドル円、クロス円は底堅い動きを継続しやすい状態です。

金曜に雇用統計もありますが、本日のところはドル円の買いが先行しやすいと言えそうですから、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.00〜110.40
 ユーロ  1.1780〜1.1820
 ユーロ円 129.85〜130.25



配信日:2021年9月1日