デイリーレポート(2021年5月26日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では動かず欧州市場序盤に米金利低下によるドル売りがユーロドルで目立ち、ドル円はその動きに追随し一時108.56レベルと11日以来の安値をつけましたが108円台半ばでは買いも見られ反転。ユーロドルの買いからユーロ円の買いへとシフトするとドル円もNY市場朝方には109.0レベルの高値をつけました。しかし109円台では売りも見られ、引けにかけては改めて米金利低下の動きからじり安の展開で引けました。

ユーロドルは前日に続いて底堅い動きでスタート、欧州市場に入り強い経済指標をきっかけに前週高値を上抜けるとストップオーダーを巻き込みながら1.2266レベルと年初以来の高値圏へと上昇しました、その後も上下はあったものの米金利低下の動きも重なって底堅い動きのままで引けています。

ドル円は108円台半ばの買いと109円台の売りに挟まれて方向感がはっきりしない横方向への動きが続いています。米金利低下の動きがややドル売り材料とはなっているものの決め手とはならず、FRB副議長のテーパリングはまだ先との発言にも反応は見られませんでした。本日は日柄的に動きが出やすく、どちらかといえばドル安・円高に気をつけたいところです。108.90レベルをレジスタンスに108.40レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルはストップも出て1月8日以来の1.2266レベルをつけた後は高値圏でのもみあいとなりましたが、年初来高値である1.2349レベルをトライし、2018年4月以来の水準を見るかどうかが気になるところです。市場参加者の思惑よりもFRB首脳はハト派で米金利も低下傾向が続いています。更なる米金利低下がユーロドルの買いにつながるかどうかが当面の注目材料でしょう。本日はユーロドルが1.2225〜1.2275、ユーロ円は133.05〜133.50のレンジとします。



配信日:2021年5月26日