デイリーレポート(2021年5月17日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円東京前場は株高の動きもあって円売りが先行しましたが、前日高値をトライしきれず109.66レベルを高値に昼前には反落、その後はユーロドル上昇に引っ張られてNY市場朝方までじり安となり109.19レベルの安値をつけました。引けにかけては109円台前半で小動きのまま終えています。

ユーロドルは東京市場では動きが鈍かったものの米金利が低下する中、欧州市場に入るとユーロ高へと方向を定めました。NY市場では弱い経済指標も重なりドル売りユーロ高の流れが続き、ユーロドルは1.2148レベル、ユーロ円も132.85レベルの高値をつけ、それぞれ高値圏での引けとなりました。

ドル円は一週間を振り返ると108円台前半の買いと109円半ばの売りに挟まれて方向感がはっきりしない流れが続いています。株式市場は木曜に安値を見て反発していますが、いっぽうで米金利は低下し水曜のCPI前の水準へと押してきました。ドル円は株式市場のリスクオンを見ながらもこの米金利低下がドルの上値を抑えてどちらにも動けない流れとなっています。本日はやや上値の重たい流れを継続すると見て、109.55レベルをレジスタンスに109.15レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルは流れは似たような状況となっていて米金利の影響が比較的大きい一週間となりました。金曜は株高によるリスクオンでユーロ円の上昇が目立った格好となりましたが、欧州においてもワクチン接種が確実に進み、日本との差が広がってきていることもユーロ円の買いに動きやすい流れを作っていると言えるでしょう。本日も底堅い流れを継続すると見て、ユーロドルが1.2130〜1.2175、ユーロ円は132.60〜133.10とします。



配信日:2021年5月17日