デイリーレポート(2021年4月30日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

2日間の動きを簡単に振り返ります。

28日はFOMCを前にして積極的な取引は手控えられていたものの全般にドルが底堅い動きでNY市場に入りました。NY市場に入りイベント前のポジション調整からドル円、ユーロドルともにややドル売りが出ての発表待ち。FOMCでは景気回復を指摘しつつも現在の金融政策を維持しテーパリングを議論する時期ではないとしました。FOMC直後のドル買いから一転米金利低下、ドル売りの動きとなりドル円は108.58レベル、ユーロドルは1.2125レベルと1日のドル安値圏での引けとなりました。

東京市場が休場となった29日は朝方こそFOMC後のドル売りの流れを継続し、ドル円が108.43レベル、ユーロドルが1.2150レベルのドル安値をつけましたがそこまで。米金利が上昇し金曜の水準を上抜ける動きとともにドル買い戻しが目立ち、NY市場前場には強い米国GDP速報値も手伝って、それぞれ109.22レベル、1.2102レベルのドル高値をつけました。引けにかけては米金利低下とともに欧州市場の水準へと戻して引けました。

ドル円はFOMC後の下げはあったもののこの2日間で底固めをする動きとなり、ドル高トレンドへと回帰しつつある印象を強めています。大きなイベントも過ぎて、本日は月末の実需ポジションや東京勢は連休前のポジション調整といった動きが中心となりそうですが、下がったところでは買いが出やすい流れが続きそうです。

ユーロドルはドル円とともに上昇するユーロ円の動きもあってどちらかというとドル高という動きにはなっていません。ユーロ円の動きを見ながら、ユーロドルは横方向、ユーロ円は底堅い動きを継続しやすいと見ています。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  108.75〜109.20
 ユーロ  1.2100〜1.2145
 ユーロ円 131.85〜132.35

なお、ゴールデンウィークはカレンダー通りとなりますので、次回更新は5月6日となります。よい連休をお過ごしください。



配信日:2021年4月30日