デイリーレポート(2021年4月27日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は東京市場では売りが先行したもの107円台半ばにはドル買いオーダーが残っていることもあって下げきれない展開が続きました。欧州市場序盤には107.64レベルの安値をつけていましたが、昼過ぎにそれまで下げていたユーロドルの動きとともにドル買いへと転じNY市場では108円台乗せ、108.20レベルをつけた後にやや押して引けました。

ユーロドルは東京昼過ぎに1.2117レベルの高値をつけたものの、1.21台では利食い売りも目立ち、またザラ場ベースでのチャートがヘッド&ショルダーパタンとなったこともあって欧州市場昼以降は売りが強まりました。NY前場に1.2061レベルの安値をつけましたが、引けにかけては買い戻しも出て、ドルは全般に方向感がはっきりしない週初となっていました。

ドル円は107円台半ばの買いと108円台前半の売りとに挟まれる展開が続いています。ユーロドルが底堅いことからドルの上値が重たくなっています。米金利はNY市場の早朝に下げる動きとなっていましたが、為替への影響は見られず、ドル買い戻しとなっていたのは107円台半ばでの買いオーダーが見えていたことによる様子です。本日も方向感が出にくいもみあいとなりそうですが、昨日の動きからやや下値が底堅い動きとなりやすいでしょう。107.90レベルをサポートに108.35レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルは先週のECB理事会以降はユーロ買いの安心感が広がっていますが、1.21台では先週末に買っていた向きの利食いとともに、上がったところでは売りという新規の売り手も出てきているようです。方向感ははっきりしませんがドル円と歩調を揃えユーロドルは上値が重く、ユーロ円は横方向の動きになりやすいでしょう。本日はユーロドルが1.2060〜1.2100、ユーロ円は130.45〜130.85のレンジとします。



配信日:2021年4月27日