デイリーレポート(2019年7月29日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は、ほとんどの時間帯を108.60〜70のレンジ取引となり、NY市場で強めのGDPとクドローNEC委員長による大統領は強いドルを望んでいるとの発言で2度108.83レベルを試したものの抜けきれず、どちらかというと上値の重たさを感じさせる週末クローズとなりました。いっぽうユーロドルは、東京市場では同意薄でしたが欧州市場に入ると前日のECB理事会における次回以降の緩和思惑が再燃し、前日に買い戻しが強かったこともあって、週末前に改めてユーロ売りが強まる展開となりました。NY市場におけるドル買いヘッドラインもユーロの上値を抑え、1.1112レベルまで水準を切り下げ、安値圏での週末クローズとなりました。

ドル円はユーロ安の影響もあってドルが底堅い展開となっていますが、週前半は注目のFOMCを控えて積極的にドル買い材料には反応しにくい地合いが続きます。既に0.25%利下げは織り込み済み(80%)とはいうものの、実際に利下げが行われれば、次の9月以降のFOMCに向けての新たな催促相場となる可能性が高く、ドルが買われたところでは売られやすい流れは続きそうです。本日も戻り売り、108.75レベルをレジスタンスに108.40レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロは木曜のECB理事会後の反騰は意外感がありましたが、金曜のじり安でその分の上げは解消された印象です。ECB理事会も次回は9月となりますが、米国が利下げを行い9月にさらなる利下げの思惑が出てくれば、ECBも9月には追随する可能性が高いという見方が広がってくるはずです。先の話ではあるものの上値を抑える要因として長期的にも影響が出てくるでしょう。本日はユーロも戻り売り、ユーロドルが1.1105〜45、ユーロ円は120.55〜121.05のレンジとします。

レポート全文はこちら http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf



配信日:2019年7月29日