デイリーレポート(2024年4月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円はNY市場までは若干底堅い程度の小動きでしたが、予想よりも強かったADP全国雇用者数を受け米金利が上昇、ドル円も一時151.95レベルまで上昇しました。しかし、その後に発表されたISM非製造業は予想よりも弱く米金利が低下するとドル円も下げ、NYに入る前の水準での引けとなりました。

ユーロドルもNY市場までは小動きとなっていましたが、ADPでドル円が上昇した際にはユーロ円でも買いが出たこともあり動かず。その後のドル売りの局面では素直にユーロ買いで反応し、1.0837レベルまで上伸し高値引けとなりました。

ドル円は151.95をつけたものの大量に並んでいたドル売りオーダーを消化したことがその後の下げを強める結果につながった様子です。151.95から152.00にかけてもドル売りオーダーが並んでいますし、152円超えではストップオーダーもあるものの、それ以上のドル売りオーダーが構えていて簡単には152円台乗せ定着にはならなそうです。

また2022年に三者会談が開かれてから実弾介入まで2週間ありましたが、その間の高値更新は1円50銭程度です。今回の三者会談前には151.97をつけていましたので、153.50とまで行かなくとも152円台ではいつ介入が出てもおかしくない状況にあると思います。

151.90から152.10あたりにかけてのドル売りオーダーは、介入が近いという見方からいったん売っておけば急落で利益を上げられるのでは、といった思惑もありそうです。日柄的にも振れに注意すべき時間帯にいることもあり、明日の雇用統計は注意が必要でしょう。



配信日:2024年4月4日