デイリーレポート(2024年3月19日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は日米の金融政策決定会合を控えてもみあいが続きました。例によって海外市場で日銀会合における決定事項の観測記事が日経電子版に流れましたが、マイナス金利の解除(0〜0.1%へ)、YCCの撤廃、ETF購入の廃止と、どれも事前に予想されていた範囲内の報道となったことから反応は見られませんでした。終日レンジも42銭にとどまりドル円としては静かな一日となりました。

ユーロドルは欧州市場序盤までじり高、その後は反落となり安値1.0866レベルと先週安値を下回りましたが、値幅は伴わず一日のレンジは40pipsと動意薄であることに変化は見られませんでした。

日銀会合は事前観測通りの方向で昼頃に発表されることとなりそうですが、こうなると注目は15:30からの総裁会見となります。サプライズが出てくるとも思えませんが、春闘の結果を見て植田総裁がタカ派的な発言をする可能性もありますので、その場合はやや円高に振れることとなるでしょう。いっぽうで、これまで通り、マイナス金利解除後も緩和的な政策は継続するという発言の場合は若干底堅い程度であまり動きは見られないでしょう。

日銀の次は明日のFOMCとなり、ユーロドルにも動きが出てくるかもしれませんし、東京市場は休場で参加者も少ない状態ですから、今日よりも明日の方が動きにつながる可能性は高そうです。



配信日:2024年3月19日