デイリーレポート(2024年1月15日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は週末を控えNY市場までは145.10レベルをもみあいの中心として方向感のはっきりしない流れが続いていました。米国PPIが予想よりも弱かったことから、米金利低下、ドル売りの動きとなり144.35レベルまで下押し後にヒケにかけては金利、為替とも下げる前の水準へと戻しました。

ユーロドルは1.09台後半でNY市場まではほとんど動きが見られませんでした。NY市場に入りもみあいを下抜けし売りが先行したものの、弱いPPIによるドル売りの動きで買い戻される動きに。それでもユーロドルは終日のレンジが51pipsと最近は50pips前後の小動きで終わることが増えています。

ドル円はドル買いの動きも一巡していたことで、PPI以降はどちらかというと戻り売りの方が目立つ流れとなっています。CPI後に2024年末の利下げ織り込み度は6回へと減少していましたが、PPI後には再び7回利下げを見込む展開となってきました。

大きな流れとして米金利低下は今後も年末まで6〜7回の利下げを織り込む展開は変わらないでしょうし、能登半島地震の復興目処が3月末には見えていて欲しいですから、そうなると日銀も出口戦略への歩みを進めることとなり、日米金利差縮小思惑による円高という見方にも変化は無いと見ていてよいでしょう。



配信日:2024年1月15日