デイリーレポート(2023年12月28日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

欧州勢も戻ったことでクリスマス休暇は終了、海外市場は既に新年に向けての動きとなってきましたが、昨日はNY市場がはじまるまではドル円は142.60前後の狭い値幅での取引を続けました。NY市場では米金利が7月以来の水準となる3.785%まで下げる動きとともにドル売りの動きが強まり、ドル円も141.54レベルまで下げ、やや戻しての引けとなりました。

ユーロドルは東京時間から底堅い動きではあったものの、本格的な動きはやはりNY市場に入ってから。全般的なドル売りの動きの中でユーロドルは1.1123レベルまで上昇し、高値圏での引けとなりました。ユーロ円はNY全場まではユーロドルの上昇が目立ったことで158.39レベルの高値をつけましたが、引けにかけてはドル円の下げが追いつき157円台半ばへと下げています。

クリスマス休暇明けの動きは米金利低下とドル売りという動きになりました。米株は金利低下から買いが目立ちましたが、為替市場は引き続き米金利低下=ドル売りという構図で動いていて、この流れは当面は続くと見られます。

また来年の利下げが現状では7回利下げをも織り込んでいる中で、その要因が景気悪化ということで、今後株が下げる局面があれば、これも為替市場ではリスクオフの円買いという連想になりますし、年末年始で東京勢がいない中で円高に振れるかもしれないという見方もあり、本日以降もドル円の上値は重たくなりそうです。



配信日:2023年12月28日