デイリーレポート(2023年9月20日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場が連休後のドル円も底堅い動きを続けましたが、148円にはオプション絡みのドル売りオーダーも入っているような動きでした。しかし147.50以下にはドル買いも入っていて終日のレンジは41銭に留まりました。

ユーロドルは東京市場では動かず、欧州市場では買いが先行したもののNY市場では売りと方向感がはっきりしない流れとなりました。FOMCを前に積極的な動きは取りにくい状態と言えます。

全般にFOMCを前に積極的な取引は手控えられていますが、政策金利は現状維持でほぼ確定。注目材料は金利見通しが前回6月の水準と同じなのか(あと0.25%利上げ)、引き下げられるのか(現状維持)でしょう。

今の下がりきらないインフレ率を見ている限り、前回同様年内もう1回という見通しは代えないと思いますが、そうなると利上げ思惑が広がり株価下落につながるリスクもありますので、見通しは現時点のものであり、政策決定はその都度その時点で得られる指標等で総合的に判断するものであり、ドットプロットチャート重視すべきではないといったフォローを入れてくる可能性が最も高いと思います。

以前も似たような発言をしたことがありますので、インフレが低下するまではあえて金利見通しは変えないというスタンスで、市場参加者に不要な思惑を与えない考慮をしてくるのではないでしょうか。

そうなると、今日のところはイベント通過で利食いのドル売りが出やすくなるというのが妥当で、さらにその後は落ち着いたら明日以降は改めてドル買いというこれまでの動きを継続するのではないでしょうか。



配信日:2023年9月20日