デイリーレポート(2023年9月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

月初のドル円は米国雇用統計を前に小動きが続きました。雇用統計は予想よりも弱く特に失業率が3.8%へと上昇したことから米金利が低下、ドル円も144.44レベルの安値をつけました。しかし、その後の一連の経済指標は強かったことで米金利上昇、ドル買いへと転じ146.29レベルまで上昇し、そのまま高値圏で引けました。

ユーロドルもほぼ同様の動きで雇用統計までは小動き、その後のドル安の動きで1.0882レベルまで上昇後、1.0772レベルまで下落し安値引けとなりました。

NY市場での失業率に反応してのドル売りはまだわかるものの、その後の急反転は行って来いどころか大幅な上昇となり、依然として下がったらドルを買うという動きが続いていることを再認識させました。ただ、NYでの上げは米国3連休を控えて、売った向きの買い戻しという面が強く、経済指標の反応だけとは言えないでしょう。

ドル円に関しては先週の147円台前半で短期的な高値をつけた可能性が高く、次に新高値を見るにはもう少し時間が必要と思います。日柄的に上下に振れやすい時間帯でもあり、しばらくはボラティリティの上昇が続きやすいと考えます。



配信日:2023年9月4日