デイリーレポート(2023年8月30日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

欧州昼ころまで動きの鈍かったドル円は、米金利が上昇する動きとともにドル買いが強まり、高値を上抜けると仕掛けのドル買いも加わってNY前場には147.38レベルの高値をつけました。しかし予想よりも弱い求人件数が発表されると、ドルは一気に売り込まれ後場には145.67レベルまで下押し後、やや戻して引けました。

ユーロドルは東京前場は前日の流れを受けてじり高となりましたが、後場以降は売りに転じ、ドル円でのドル高の動きもあって一時1.0783レベルまで水準を切り下げました。しかしユーロドルでも求人件数をきっかけに反転し1.0892レベルまで反発後、若干押して引けました。

今週は雇用統計に向けて雇用関連の数字が連日出てきますが、JOLTS求人件数が予想よりもかなり弱かったことから、米金利低下とドル売りの動きが強まりました。特にドル円は直前に147円台に乗せていたこともあり、損切りの動きもかなり強かったと見られます。

本日もADP全国雇用者数、米GDP改定値、ドイツCPIなど振れさせるには十分な指標の発表がありますし、月末を引けて実需の動きも出てくると見られます。大きく動いた後ではありますが、ドルが下がったところでは買いが出てくるというこれまでの流れには変わりはないと見られます。



配信日:2023年8月30日