デイリーレポート(2023年6月19日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日の下げの動きが仲値過ぎには一段落し日銀会合待ちとなりました。結果は予想通り現状維持で声明でも緩和継続と何もサプライズは無かったものの円売り安心感が広がり、総裁会見後には141.40レベルと前日高値に迫りました。その後いったん140円台後半に押しを挟んだものの、円売りの動きは収まらず、NY引け間際には141.91レベルまで上伸、高値引けとなりました。

ユーロドルは動きが鈍く、ドル円、ユーロ円がそれぞれ2円を超える値幅となる中で53pipsの値幅に留まり、ユーロ円での円売りとユーロドルでのドル買いがぶつかった印象です。NY朝方に高値1.0971レベルを見たものの大台1.10を前に動きが鈍くなりました。

先週はFOMC、ECB理事会、日銀会合と一連の金融政策決定会合が行われましたが、若干のサプライズはFOMCでの2023年末金利見通しが現状から+0.5%となっていた点でしょうか。結果としてドル円が一段高となりましたが、142円台前半は11月の戻り高値の水準でもあり、ここを上抜けてくると150円が改めて視野に入ってきますので、当局からの発言含め警戒水域に入ってきました。

本日もドルは底堅い動きとなりそうですが、上記の点が引っかかりますので、142円台はいったん売りが出てきそうに思います。ドル円よりもユーロ円のほうがそうした点では買いやすいかもしれません。ユーロドルは大台を前に若干上値が重たい程度でしょう。本日以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  141.25〜142.05
 ユーロ  1.0900〜1.0970
 ユーロ円 154.40〜155.30



配信日:2023年6月19日