デイリーレポート(2023年6月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は米国CPIまでは様子見姿勢が強まり動意薄の展開が続きました。CPIはほぼ予想通りの数字が出たことで、6月FOMCでの利上げは無いだろうとの見方から、長期金利が低下、一時139.01レベルの安値をつけました。しかし直後から長期金利が急反転、3.845%まで上昇する動きとともにドル円も140.31レベルまで上昇し高値圏で引けました。

ユーロドルは東京市場からじり高の展開が続きました。ECB理事会での利上げが確実視されていることからユーロが底堅い動きになったようですが、海外市場に移ってからはCPI後に振れはあったものの、高値圏でのもみあいが続きました。

CPIが予想通りだったことからFF先物市場では本日のFOMCでの現状維持見通しが94%に達し、いっぽうで7月の利上げ織り込み度は64%となっています。CPIは予想通りではあるもののFRBのターゲット2%よりははるかに高く、またコアCPIが下げ止まっていることから、あと1回0.25%の利上げがあるという見方と言えます。

ECB理事会では6月、7月とも0.25%の利上げが見込まれていますので、ECB理事会までユーロが底堅く、また大規模緩和維持が予想される日銀と円売りという構図も出やすい流れです。ただ円に関しては140円台半ばから上では売りも残っていますので、様子見という流れになっていきそうな感じです。



配信日:2023年6月14日